英語は読み下そう。

 「読む」「書く」「聞く」「話す」という4技能の習得から考えると、日本語は世界で最も難しい言語のひとつです。また、日本語の語順は、韓国語・トルコ語などを除いて、英語など他の言語の語順とは異なる言語グループに属しています。

 日本語を母国語とするわれわれ日本人は、その歴史的経緯から英語を勉強することが実質義務付けられており、英語は高校入試、大学入試で唯一の必修科目と言える地位を獲得しています。特に、大学入試においては、文系・理系を問わず英語だけは受験しなければならないという大学が圧倒的多数です。

 そして、グローバル化の進展と発信言語の多くが英語であるインターネットの普及に伴い、英語を使えることがこれからの世界で生き抜くためには必須能力となりりつつあります。

 好きでなくとも英語を勉強しなければならないのですから、ここは一挙両得ということで、受験対策にもなり情報収集や情報発信にも役立つ英語力を身につけてしまいましょう。

 その英語力の基盤となるのは読解力です。読解力を身につけるためには、英語をその語順で理解するよう訓練することが早道です。英語を母国語として情報発信する人たちは、当然ですが発信する順番で英文を考えています。ですからその情報を受信する私たちも、発信された順番で、いくつかの単語のかたまりごとに理解しながら、元に戻ることなく文章の頭からお尻までを読み下すことに慣れていく練習をしましょう。

 この読み下しができるようになれば、長文も恐れることはありませんし、リスニング力の強化にも役に立ちます。英語の読み下しに慣れるためには、ある程度の語彙力と文法(特に文型)の基礎知識を身につけたあと、精読と多読の両方に取り組むと効果的です。